第5回個展『 森の呼吸 』を開催します
- 大野 幸子
- 3月28日
- 読了時間: 5分
更新日:23 時間前

ぜひ最初に、今回の個展をイメージした動画をご覧ください。
静けさを、聴く。
作品の前に立つ
呼吸が、はじまる
フー、
スー、
ハー、
ホー、
一息ごとにゆっくり還る、落ちてゆく
視界は意味をなさなくなり
かわりに現れる、何か。
“触れずに触れる” 贈り物
それは静けさへの扉
◾️個展タイトル
『 森の呼吸 』
Beyond egotism, road to newtopia.(エゴを超え、本当の願いに至る旅路)
◾️会期
2025年5月1日(木)〜5月5日(祝)
12:00-19:00
※最終日は17:00まで
各日14:00より、ライブアートパフォーマンスを行います。
作家は、全日程在廊予定です
◾️開催場所
横浜市民ギャラリーあざみ野1階 第1展示室
神奈川県横浜市青葉区あざみ野南1丁目17−3
◾️チケット料金
入場券:2000円 (展示の鑑賞)
観覧券:5000円 (展示の鑑賞+ライブアート観覧)
※中学生以下無料
チケットは事前購入制です、こちらよりご購入ください。
入場券(2000円)を購入いただけると、会場内の各種展示をご覧いただけます。
各日14:00-15:00でライブアートパフォーマンスを行いますが、ライブアートをご覧いただくためには観覧券(5000円)が必要です。なお観覧券には入場券も含まれておりますので、観覧券をご購入いただけましたら全ての催事をご覧いただけます。
入場券も観覧券もそれぞれ会期中フリーパスとなっており、一度ご購入いただけましたら何度でも入退場可能です。なお、入場券・観覧券ともに、発券後のパスの他者への譲渡・使い回しなどはご遠慮ください。
◾️ご来場について
もちろん、私の直接のお知り合いでない方も、どうぞ遠慮なくお越しください。
初めてでもお楽しみいただける仕掛け、コミュニケーションでお迎えします。
▼ 展示予定の作品(合計20点ほど展示予定です)
▼ 初となる写真作品も展示します(12点展示予定です)
その他、映像やインスタレーションなど、様々なメディアでみなさんをお迎えさせていただきます🌳
以下、今回の展示背景です(お時間、ご興味ある方はご覧ください)
2025年2月、私は愛媛の限界集落の森に、1ヶ月籠ることにした。
「自然に没入し、表現力を高める」が今回のミッション。
だけど2025年1月、私は自分の人生に疲れ果てていた。
常に生来的な危機意識があり、「社会に受け入れられること」「価値発揮すること」に責め立てられての行動。同時に、誰よりも自由を欲して生きる日々。どっちがアクセルかブレーキかも分からない中で、両者は無意識レベルで毎分毎秒せめぎ合っていた。その構造は後から分かったもので、渦中の私といえば乱高下する感情の荒波の中で必死に息継ぎを続けるのみ。何もしていなくても理由も分からず疲れていた。しかし、何かをし続けなければ死を意味する恐怖。何がなんだか分からない中で繰り返す、挑戦...。
私の生きてきた37年は、このようなロジックで駆動していた。
そして今年のはじめに、限界を迎えることになる。
「 もう、疲れた、疲れたよ... 」
「負け」を認めざるをえなかった。
この人生のロジックを続けていく気力は、とうに手からこぼれおちていた。壁によっかかり、風が吹くと我が身が灰になって流れていくような感覚。
どうでも、よくなった。
それは同時に、自分の人生が底を打った合図でもあった。
surrender(降参)
あきらめ
失望
手放し
解放...
言葉はなんでもいいのだけど、それら全てが混じり合ったような感覚。
哀しいけれども安堵もあり、安楽死を迎えていくような。
本当に、死んだのかもしれない。旧ロジックで生きていた私が。
ほどなくして私は、そこから開き直ることになる。
「なーんだ」
って。
「自分みたいなちっぽけなものを信じてたから、揺らいでいたのか。」
「何にも力もない私が、何かをコントロールしようと思っていたからしんどかったのか。」
「正解もなく、王道もなく、何もかっこつける必要はなかったのか。」
全部全部ぜーんぶ、やーめた!!
しんどいし、どうせなんもできないんだから、だったら世界を信じればいい。
私はもう、世界にお任せで生きる。そして、特等席で私の映画を楽しむ。
自分でコントロールしなければ、よりいっそう展開が分かんないわけで、それって楽しいじゃん!
これが2025年1月、私に起きた絶望と希望の5日間だった。
そんな海峡を抜け、私は家の中で何気なく、2週間後に迫る愛媛の森をイメージした。
下から見上げる木々
重なり合う葉っぱ
やわらかに注ぐ陽光...

その瞬間、衝動的な感覚が電光石火のように駆け巡る。
それは今でも言葉にできないが、その時浮かんだ言葉は一つ。
「 そうか、全てはあったのか 」
そう思った瞬間、涙と嗚咽が走った。
喜びなのか哀しみなのか判別もつかない感覚が肚の底から沸き起こり、私の意識を席巻していく。それはやがて感謝となり、生きてきた喜びが細胞に沁み渡る...
なぜ愛媛に行くことを決めたのか。
それは私が「自然を感じること」に対して、コンプレックスがあったから。
自然に感動するとか、ありがたみを感じるような感覚が欠損しているのか、自然の中にいると逆に冷静になって「スン」としてしまう。果たして、周りの人のように「感じている風」ができない。この感覚にスポットライトを当てるのは伸び代かもしれない。という期待を感じ、自然の中に乗り込もうと思った。
だけど、愛媛に行く前に、期待していた大きなものを既に得られた気がして、肩の力が抜けた。
人生に疲れ果て、あきらめ、手放し、訪れた脱力の境地。
そんなを経て迎えたのが、愛媛の1ヶ月だった。
詳しい話は31日間毎日書いたnote森の国おもこり日記に譲るが、行く前に新しく得た生きるロジックを定着させるのに、十分な時間と経験の一ヶ月だった。
あっさりと奇跡は日常となり、ある意味で奇跡は奇跡でなくなった。
なぜ自然に「スン」としていたのかが明らかになり
現代人が自然に没入する意義を再考し
自然の力と共創しながらの作品づくり...
今回の個展では、そこで得た感覚と、生きてきた37年を混ぜ合わせた作品を展示をします。
メインタイトルは、「森の呼吸」
副題は「Beyond egotism, road to newtopia」
newtopiaは、newとutopiaを掛け合わせてつくった造語で「本当の願いがある場所」を意味します。「newtopiaへ至る道程を指し示す」は、アーティストTŌKAの一貫した作品づくりのテーマです。
使用するメディアは、
絵画
言葉
写真
映像
生地
光
植物
ライブアート
を予定しており、展示空間自体が盛大なインスタレーションです。
GWのお忙しい中と存じますが、ぜひ足をお運びください。

新しき愛の体感値と歩みながら。
TŌKA
Comments